剣道用語集
自分にぴったりな防具を見つけるには、知識も大切。 ここでは剣道防具の名称や、剣道具で使われる素材などの用語を解説いたします。 剣道具の素材は特殊なものが多く、その全てに理由があります。それらは古くから使われている先人の知恵から、 最新の技術によって造り出された化学素材まであります。
手で刺した織刺生地の事です。一般的な織刺よりも磨耗に強く出来ていて作り上げるのに時間がかかる為、大変貴重な素材です。
吸汗性と通気性に優れた盛夏用の裏地の事で、極めて高い通気性を持ち吸水性も備えているので汗を良く吸いすばやく発散します。面の内輪の他甲手の内側に使われる事も多いです。
毛のからみあう性質を利用して、羊毛などの毛を縮絨させて固めたもの。防具の布団の芯材として使用されています。化繊もあります。
「吟」とも「銀」とも言われ語源ははっきりしません。革の表面を吟といい、吟を剥がしたあとの裏一枚皮を床革と呼びます。一般的に上等品には吟革を使い、普及品には床革を使います。吟革は表がつるつるしており、裏はしっとりザラザラしてます。竹刀の柄革・先革がザラザラしているのは牛の吟革の裏皮を表にしているからです。
非常に優れた日本古来の天然の塗料で年月が経つほど色艶が出てきます。また、硬化すると非常に丈夫な皮膜となり接着剤としても優れている為、胴台や面縁に塗られています。
牛の皮を乾燥させ「すいた」もの。水分を含むと柔らかくなり加工し易くなる。また、乾燥すると非常に硬くなり丈夫な為、剣道の面縁・胴台に使用されています。
鮫胴という竹胴に鮫の革を貼る高級胴の素材です。実際はガンギエイというエイの仲間です。硬くザラザラした革は胴を作るのに非常に困難で仕上がるまで一年以上かかることもあります。
牛革をなめし、多々の工程を経た後、表面に手加工でしぼ(凸凹)を付け漆を塗った手もみクロザン革と、クロームなめし加工を施し、機械の型押しでしぼ(凸凹)を出した型押しのクロザン革があります。 手もみクロザン革は大変貴重で高価な為、通常は型押しクロザン革が殆どになっています。どちらも非常に強靭な革で、胴胸・胴ヘリ・面耳革に用います。十分な役割を果たしています。
日本自生とも言われる竹の一種。別名苦竹(ニガタケ)唐竹(カラタケ)とも呼ばれます。高級な竹刀に使われます。肉が厚く弾力性があり曲げや圧力に対する抵抗性が強く、打突時の独特の感触は真竹ならではです。
真竹科の竹。現在使用されている竹刀の多くがこの桂竹です。真竹に比べ安価で繊維が硬いので普及品に使われることが多いです。
ナイロンとは、合成繊維の1つで ポリアミド樹脂と言う非常に強い樹脂を糸にしたものをナイロン繊維と言います。世界最初につくられた合成繊維です。現在防具袋の主流はナイロン製です。
ナイロン生地の一種。ナイロン糸をパイプ状にしているので、通常のナイロンよりザックリしており帆布のような風合い。強度は強く耐熱性にも優れています。
平織りで織られた厚手の布。もともと帆船の帆に使うために作られた厚手で丈夫な布。11号布から2号帆布までの規格があり、号数が少ないほど厚手になっていきます。ちなみに9号帆布はジーパンとほぼ同じ厚みです。竹刀袋・防具袋によく使われていますが、厚いもので6号、薄いもので10号のものがほとんどです。
ビロードとも呼ばれ綿を横ビロード織りした織物。毛羽(けば)を表面に出すことで手触りがやわらかく厚手の光沢のある布地。面の内輪に使います。
藍染にすることで防虫効果・抗菌効果が得られます。また使うほどに藍染独特の風合いがでてきます。鹿革を藍染めにしたものを紺革、木綿を藍染めにしたものを紺反と呼びます。
鹿の皮を燻しその後藍で染めた物です。藍染にすることで防虫効果・抗菌効果が得られます。また使うほどに藍染独特の風合いがでてきます。
鹿の皮を燻しその後藍で染めた物です。藍染にすることで防虫効果・抗菌効果が得られます。また使うほどに藍染独特の風合いがでてきます。
剣道具の打たれる部分や道衣の素材として使われます。通気性に優れまた衝撃吸収にも強い為剣道具に使用されますが、磨耗は鹿革と比べると弱い一面もあります。
鹿の革に漆で模様をつけたもの。黒、紺、えんじ、紫などに染められた革の上に、江戸小紋調の柄が付けられた物。昔から財布や鎧にも使用されており、防具の裏革などにも使用されます。
鹿革に比べ安価で汗に強い合成の革の事です。藍染めと異なり、新品の状態でも色はほとんど落ちません。
剣道具専用に開発された新素材の人工皮革です。従来の人工皮革に比べ多機能高性能の最先端素材です。
剣道具
人工的に作られた光沢のある絹のようなレーヨンの事で、レーヨンは木材などからできるパルプが原料です。甲手紐や防具の飾り糸に使われています。
絹まゆからとった生糸で出来ている物。絹本来の保温性・吸湿性・難燃性が高いのが特徴で、光沢があり柔らかで強くその上軽い高級素材です。甲手紐や防具の飾り糸のほか正絹で作られた高級な面紐・胴紐もあります。
甲手頭の中に使用されています。一本一本がパイプ状になっており通気性・衝撃吸収に優れています。
藍染めの木綿を紺反(こんたん)と言い、袴・防具の布団に使われます。#7,000や#10,000などの番手は糸の打ち込みの量です。元々28貫や30貫などの重さで表していたので番手が大きくなれば重くなりますが、生地自体は強くなり袴のヒダ等も消えづらくなります。
元々は羊や山羊などの毛を絡み合わせた敷物の事で、軽く衝撃の吸収に非常に優れている事で剣道具の芯材に使用されます。
面金の種類はチタン・ジュラルミン・鉄・洋銀・ステンレス・等がありますが、現在はチタンとジュラルミンが主流となっております。チタンは軽量で腐食、錆が生じにくく耐久性に優れていますが、重量だけでいうとジュラルミン製が最も軽量です。最近はそのなかでもバランスの変えた物や抗菌のものがあります。
動物の革はそのままにしておくと堅くなり濡れたままだと腐ってしまいます。そこで毛や脂肪を取り除き柔らかく強くする方法を「なめし」と言います。原皮を石灰づけ、脱毛、皮の肉面に付着している肉片や脂肪を取り除きます。用途に応じて配合されたなめし剤の槽につけてから、水絞りやシェービング等の工程を経て仕上げた革のことです
酒袋とはお酒を絞る為に織られた手織木綿。平織りで厚みのある生地ですが、織り目は粗く通気性に優れ、軽量なのが特徴です。色ムラやスレ感を出していて使う程に味わいが出ます。